東京大学脳神経外科頭部3DCGモデルについて

 東京大学脳神経外科頭部3DCGモデル(以下、本3DCG)は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の「バイオニックヒューマノイドが拓く新産業革命」(プログラム・マネージャー:原田 香奈子「リンクページ参照」)の研究の一環として開発されたもので、バイオニックヒューマノイド(=ヒトや実験動物の代わりとなるセンサー付精巧人体の実体モデルのこと)の基礎設計図となっているものです。
 人体の高精細な3DCG作成には、CG技術、医学的知識、そして開発コストの全てが高度に必要とされるため、その開発は困難でした。東京大学脳神経外科の研究グループは、最先端のコンピュータグラフィックス技術と脳神経外科医の知見を集約し、医療の現場に必要な解剖情報を3DCGとして作製しました。本3DCGは検体データを基礎とし、複数の教科書や医師の知見に基づき作成された健常成人(アジア人男性)の頭部解剖構造のポリゴンモデルです。脳神経外科医3名と3DCGモデラー4名が開発に携わり、延べ開発時間1200時間以上をかけて作成しました。作成した3DCGは1000パーツ以上に及び(2019年1月11日時点)、今後も随時アップデートされる予定です。本サイトではこれらの全ての3DCGパーツを無償で提供しています。ダウンロードした3DCGモデルは、非商用で、かつ研究もしくは教育用途であれば自由に使用できます。本3DCGは、市販の解剖アプリ等にも既に活用されており、いくつもの研究機関で開発に利用されるなど、その拡張性は高く、さまざまな分野で活躍することが見込まれます。世界最高レベルの精巧な頭部3DCGを普及させることによって、医療や教育、研究開発など広い分野への貢献が期待されます。

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